SE8 デフォルトメソッドと多重継承

デフォルトメソッドの導入により、Javaでも多重継承のようなことが可能になった。
しかし、同じメソッドを複数のインタフェースで定義し、それらを実装したクラスは作ることができない。次のコードはコンパイルエラーとなる。

    interface Foo {
        default void print() {
            System.out.println(FOO);
        }
    }
    interface Bar {
        default void print() {
            System.out.println(BAR);
        }
    }
    // NG 同じメソッドを持つインタフェースは実装できない
    class FooBar implements Foo, Bar { }

同じデフォルトメソッドを持つ複数のインタフェースを実装するには、デフォルトメソッドをオーバーライドする必要がある。

    interface Foo {
        default void print() {
            System.out.println(FOO);
        }
    }
    interface Bar {
        default void print() {
            System.out.println(BAR);
        }
    }
    // OK 同じデフォルトメソッドを持つインタフェースは実装する場合
    //    デフォルトメソッドをオーバーライドする
    class FooBar implements Foo, Bar {
        @Override
        public void print() {
            System.out.println(FOOBAR);
        }
    }

実装クラスでインタフェースのデフォルトメソッドをコールしたい場合は、前述したようにインタフェース名とsuperを使用してコールする。

デフォルトメソッドを使用すると多重継承が可能となるが、同じシグネチャのメソッドを多重に継承できない。
ところで、インタフェースとクラスで同じメソッドを実装していた場合、それらを継承したクラスでは常にスーパークラスの実装が優先されるので可能である。
次のコードはコンパイル可能で、実行するとBARが出力される。

   interface Foo {
        default void print() {
            System.out.println(FOO);
        }
    }
    class Bar {
        public void print() {
            System.out.println(BAR);
        }
    }
    class FooBar extends Bar implements Foo { }
    public void test() {
        FooBar foobar = new FooBar();
        foobar.print();
    }